HONGKONGと香港
長洲島からの帰りの船の中で考えていました。
こちらでは昔ながらの佇まいが残るオールド香港を見てきました。
これから戻る香港島の中心部にある中環(Sentral)には壮大な高層ビルが並んでいます。
香港の金融の中心地。
そこにあるHSBC銀行は時価総額規模では世界第3位であるとか。
その他にも超近代的なメガバンクの本店ビルが林立しています。
ここはまさしく「HONGKONG」です。
イギリスからの返還後に新しい国際都市として作り上げたもの。
啓徳空港が移転し高層ビルの高さ制限の軛から解放されて、一気にできた摩天楼が新しい「HONGKONG」を見せつけました。
窓から突き出した大量の洗濯物が風にそよぐ「香港」
エリートビジネスマンが行き交う「HONGKONG」
両者の融合が他の国にはないエネルギーを生み出していることは間違いありません。
昔ながらの「香港」に郷愁を持つ人々は、変わり続ける香港に少なからず違和感を持つと思います。
自分もそうです。そのために長洲島にオールド香港を感じに行きました。
でもそんな悠長な感覚とはお構いなしに、
「転がる香港に苔は生えない」by星野博美
「HONGKONG」は「香港」であるためにこれからもどんどん変わり続けるでしょう。
どう変化するかはわからないけど、香港人としてのアイデンティティを失うような変わり方はしないはず。
下町である「北角」や「旺角」はそんな急激な流れとは無関係に庶民のエネルギーが満ち溢れていて、自分たちに必要なだけの時間を刻んでいるように思います。
「元気にやって行ってるので、ほっといてくれ!」とばかりに。
初めてこちらに来たのは僅かに3年前。
たったの3年でも、その頃からも香港は随分と変わったように思います。
・カメラ好きだったはずの香港人が誰もカメラを持たなくなった。
・マカオまでつながる海上橋が開通した。
・街がきれいになった。
・現地の人の愛想が良くなった。
などなど。
こういうことなら毎年来て、どうなって行くかしっかりと確認しないとね!
再び露店巡り
フェリーを下船して中環に向かう歩道橋では様々な大道芸が。
この羽飾りをつけたおじさんはインカの末裔か。
ケーナが物悲しい音色を奏でていました。
こちらの人は馬の被り物で鍵盤を演奏。
しかし、なかなかの腕前でしたよ。
出た!慰安婦像
こんなところに置いていないで、遠慮せずに香港全土に隈なく並べたらいいいのに。
語り出すと長くなるので、別の機会に。
露店はまだまだ多くあるので、できるだけ見て回ることにしました。
こんな路地の向こうには何があるのか?
こんな狭い通りでもアジアの都市でありながら全然危険は感じないので、ワクワクしますよ。
特に何もなかったです・・・。
一番楽しい季節かな?
香港は坂の町。
至る所にある階段にも大量の露店が。
今はクリスマスの時期なので、一層賑やかに見えます。
サンタさんの衣装がいっぱい。
階段にある手すりにもこの時期らしく、毛糸の服が着せられていました。
誰がしたのか、暖かそう。
露店を彩る極彩色がなんとも楽しげ!
こういうところを歩くことが最高に面白い!
映画 〜恋する惑星〜 を思いながらエスカレーター
世界最長のエスカレーターも乗りました。
というのも、映画・「恋する惑星」の劇中歌であるフェイ・ウォンの「夢中人」をここで聴きたいために。
iPadのスピーカーから流して、映画を思い出しながら乗りました。
変な日本人になった。
グランベリーズのカバー曲で、広東語で歌っています。
恋する惑星 Faye Wong フェイ・ウォン 夢中人
トニー・レオン主演で返還前の香港を舞台にした映画で、往時の様子を垣間見ることができます。
500円で買ったDVDで何回観たことか。
この辺りSOHOの街は急坂が続きます。
坂好きの自分にとってはロードバイクに乗っている時なら大歓迎やけどね!
大阪・暗峠の37%の登りが懐かしい。
この坂の多さは日々の生活には不便そう。
お寺があったので入ってみることに。
写真を撮ってもいいのかなぁ〜。
と思っているとこんな案内が。
なんと「歓迎撮影」 PHOTO IS WELLCOME。いいねぇ〜。
心置きなく撮ることが出来ました。
はいこんにちは。
歴代の法主が並んでいます。
建物は古いけど、いろんなものがこんなに艶やかな色遣いで、古さからくる陰鬱な感じは全くありません。
西方にあるという極楽浄土とはこんなところなのかな?
街角で時々見かけるスーパーカー。これはランボルギーニ・ウラカンクーペ。
日本円で2,970万円・・・。
こんな狭い香港のどこを走るのか。
時速300kmオーバーが勿体無い。
日が暮れてきた。
しかし! これで18時30分くらい。12月17日です。
日本なら既に真っ暗なのに。
やっぱり南の国はええなぁ〜。
ここは骨董街。
どの店もあまり売れるとは思えない古物が並んでいます。
この商売で生活ができるとしたらすごいな!
ここでは古い写真を買いました。
今はなき啓徳空港に進入する航空機の写真。
高層アパートの洗濯物を車輪に引っ掛け、無数にある看板をなぎ倒しながら着陸する旅客機。
世界一難しいと言われた香港カーブ。
地元の航空会社であるキャセイ航空のパイロットには秘伝の着陸方法があったそうです。
一度行ってみたかった。
有名店は予約が必要。でも出来ない。
今日も中身の濃い一日でした。
晩ご飯は有名な飲茶の店に行こうと地図を頼りに行ってみると。
敢え無く満席。
ウエイトレスのおばさんは「ソーリー、ソーリー、フルシート」とかなんとか言いながらも自分で出口の扉を開けて断固として、「出て行け!」と言わんばかりでした。
まあ予約もしなかった方が悪いですけどね。
広東語で予約なんかできるものではない。
仕方がないので、近くにあったテイクアウトの飲茶。
しかし!これがまた旨い!
二つだけあるテーブルで食べました。
びっくりするくらい美味しかったですよ。
有名店よりも美味しかったかも知れませんね。
マスターも愛想良くて、気分が良かったです。
ここで分かったのですが、持ち帰りは英語で「テイク・アウト」と言うよりも、「テイク・アウェイ」というみたいですね。
そんな店なので、すごく安くて美味しくて大満足でした。
帰りにまたコンビニでビールを買って部屋で乾杯。
庶民の街・北角はいつも大賑わい
もう最終日。
時間はないけど、やっぱり最高のカオスである「北角」の街には行かないと!
朝の9時から豚肉を買う行列。
よっぽど好きなんですねー。
その豚がVサインを。
人混みを掻き分けて走るトラムもクリスマスでした。
もう一度この風景を見ないと帰れない!
北角の片隅にある、いつも座るベンチで記念撮影。私の指定席となっています。
どこかのおっちゃんとツーショット。
街には新聞の代わりに、山積みされたフリーペーパーをせっせと配っています。
取りあえず一部もらいました。
内容はよくわからんけど。
空港まではバスで向かう時間がなくなってしまったので、高速鉄道に乗ってあっと言う間に到着。
空港での搭乗手続きで荷物の重さを測ったけど、またリュックサック一つを計量台に乗せるだけ。
もう一つの小さめのバッグがあったけど、これは手に持ったままで重さを測ることはありませんでした。
ということは重いものは手に持っていると、測ることはないみたい。
重量制限の7kgというのは建前だけなのかな?
いい感じに疲れたので帰りの飛行機では落語も聞かず、ずっと熟睡。
ゆっくりと名人の噺を聞くことが出来るいい機会なのに、残念。
ぐっすりと寝ているうちに無事関西空港に到着。
飛行機から降りるときに出口ですっちーさんに「おおきに」と言うと必ず満面の笑みで「おおきに〜」と返してくれます。
楽しい、初めてののんびりとした旅は終わりました。
帰ったと思ったら、もう次の計画を立てています。
次はシンガポールに行くかも?
全日空の社員家族割引で、お得に行くことができそうなので。
いつもいつも香港に行くよりもたまには違うところに行くように!と娘から注意されました。
今回も長い五部作にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
書いているうちに、2泊3日の旅の内容を次々と思い出しキリがなくなってしまします。
ホントに終わらないので、
ではこの辺でおきなわ。お客さん、今日は地名でっせ〜。by Wヤング