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ユーザーが明かす薪ストーブの長所と短所。

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興味のない方には申し訳無いのですが、薪ストーブを7シーズン使ってみて、いいこと・よくないことなどを書いてみようと思います。

あくまで機種は「ネスターマーチン S43」で、私の自宅である古い小さな木造住宅で使用したという条件での感想となります。

 

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薪ストーブのいいところ

 

まずはいいところから。

まあ惚れ込んでいる身にとってはその全てがいいところなんですが。

 

 

 

圧倒的な暖房能力

全てはこれに尽きるでしょうね。

以前にも書いた通り、外では雪が降っていようとも家の中ではTシャツ一枚の暖かさ。

しかも遠赤外線なので身体の芯から暖まり、温泉に入ったような感じ。

ファンヒーターのように送風音などはなく、音といえば薪が爆ぜるパチパチといった静かな音といい香り。

その音を聞きながら揺らぐ炎をずっと見入っています。

しかし新しい家の高気密住宅であれば、ここまで強力な暖房器具は不要かもしれません。

 

汚れた空気も燃やしてくれる。

炉の中では大量の炎が盛大に燃え盛っています。

その燃焼のために多くの酸素を必要として、部屋の中の空気を大量に吸い込み、一緒に汚れた空気も吸い込んで燃焼するので、空気清浄機並みに空気がきれいになります。

排気は煙突で外へと出て行くので部屋の空気はきれいなまま。

 

お酒がおいしい!

ストーブの天板に徳利を乗せると遠赤外線効果で、安い日本酒でもとてもおいしくなります。

 

燃料代がタダ?に

薪ストーブを導入した当初は燃料である「薪」をまとめて買っていました。

1シーズン分の薪を軽トラックに満載にして。

それが、方々の友人知人に要らない木があったら譲ってくだせえ〜。と声をかけておくといつの間にか貰えるようになりました。

大阪の岸和田市で行われる「だんじり祭り」で使う山車。

勇壮なお祭りなので毎年ぶつかり合う山車のどこかが壊れます。その補修に使った材木の端材を大量にいただくようになりました。もちろんタダで。

中には見事な彫刻が施された年季の入った物も。

そういう訳で、ここ数年は薪を買っていません。暑いくらいの暖房をタダですることができる!

 

オブジェとしても秀逸

活躍する季節はもちろん冬に限られますが、使わないときでも部屋に置いてあるだけで重厚な雰囲気を醸し出します。

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ストーブパティーで宴会

炉の中で色々な料理ができます。

代表的なものが「ピザ」

以前コストコで販売していた厚さが5cmはあろうかという分厚い生ピザ。そんな厚いものはピザ釜でもないととても焼けないですが、薪ストーブの炉の中に入れるとわずか5分でこんがりと。

普通のピザでもとても美味しく焼きあがります。

   炉の中に投入。

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約3分で出来上がり!!

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ナント美味い!

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洗濯物がすぐに乾く

ストーブのある部屋に脱水しただけの洗濯物を吊っておくと一時間もしないうちに乾きます。

しかも薪のいい香りが移って、思わず深呼吸。

その他、長所はありすぎてすぐには思いつきません。

 

 

短所といえば。

逆によくない(?)ところ。短所です。

 

設置費用が高い

最初に話を聞いた時には、いくら位費用が掛かるものか見当もつきませんでした。

どれくらいと想像されるでしょうか?

ウチのストーブは本体と煙突設置工事で約100万円です。

もちろん内容により大きく幅があるでしょう。

ヨーロッパ製の本体ではこれくらいが相場といったところです。

煙突はアメリカではDIYで自分で設置するのが普通みたいですが、燃焼効率や火事の心配・何よりもカッコよく設置が大事。

本体の設置はともかく、煙突を自分で安全にカッコよく施工するのは難しいことです。

 

価格はピンキリ

しかし、価格を抑えたモデルも多く存在します。

先日、ホームセンターコーナンでオリジナルブランドの薪ストーブを見つけました。

価格はなんと約9,000円!

鉄板を溶接しただけの「箱」ですが、しっかりと耐熱ガラスの扉も付いていて、外観は立派な薪ストーブ。

これなら煙突込みでも2万円くらいで設置できそうです。

そこまで安くなくても、新潟県のホンマ製作所なら20万円前後で購入できますが、どんなストーブでも自信がなければ、煙突の設置は経験のある業者さんにお願いした方がいいです。

 

薪の調達が大変&高価

どこから薪を手に入れるか?

北国では自宅の薪棚に定期的に薪を補充してくれるサービスがあります。

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そういうのが無い地域では、どこかから買ってこなくてはならない。

ホームセンターでも売っていることがよくありますが、ひと束で500円くらい。

一晩で4束くらい焚きます。これで2,000円。無理です。

各地の森林組合などではストーブ用の薪を安く販売していることがあり、薪の形になっているのは割高なので、丸太のままで買います。以前に軽トラック満載の400kg分の丸太を買った時は3万円ほどでした。

それだけの重量のものを運搬する方法も問題です。

400kgは多いか少ないか?

寒冷な土地で秋から春まで、毎日一日中焚くのであれば3tonくらい必要になるそうです。

ウチのように週に3回ほど、1回5時間くらいの使用量なら400kgあれば1シーズンの半分以上は持ちます。うまくいけば1シーズン持つか?といったところ。

 

危険なチェーンソーと薪割り

自宅まで運んできたとして、次の関門は「薪割り」

丸太をストーブに入る長さに切るには「チェーンソー」が必要になります。

しかし、自宅でチェーンソーの爆音を轟かせることができる方はあまりいないでしょう。

私の場合は近くの河川敷まで持って行って切っています。

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切りそろえた丸太を薪にするために「斧」が必要。

薪割りをすると木片が八方に飛び散って危険なので、これまた広い場所がないとできません。

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チェーンソーも斧も使い方を間違えると命に及ぶこともある、非常に危険な道具ではあります。

もちろん薪の形で買えばこんなことは必要ないのですが、エンジンチェーンソーの耳をつんざく爆音も、斧を振り下ろして丸太が真っ二つに割れる時の快感も全く非日常のこと。

これこそ薪ストーブユーザーの醍醐味と心得ています。

 

薪の保管場所

薪を保管するために自宅に薪棚が必要になります。

切ったばかりの「生」の木は燃やすことができなくて、乾燥に一年くらいかかります。

十分に乾燥していすぐに燃やせる薪と、割ったばかりで一年後に燃やす薪。2シーズン分の薪を保管する場所の確保をどうするか?

豪邸であればいいですが、我が家のような普通の家では置き場所の確保が問題です。

我が家は幸いにもお世話になっているハウス工房さんに置かせていただいています。

 

煙が近所迷惑になることも。

点火に慣れるまでは煙突からもうもうと煙が出ることがあります。

上手くなればこういうことは無くなりますが、それまでに近所からクレームが来てせっかくのストーブが使えなくなってしまった・・・。という話をよく聞きます。

ストーブ屋さんに点火の方法をよく教えてもらうことと、近所とのコミニュケーションが大事。

煙がたなびく範囲にあるお宅に挨拶に行き、理解していただく。

ストーブパーティーを開いてご近所さんを招待するなどの行動も必要かな?

 

暖かくなるまで1時間以上。

スローライフの典型。

点火してからTシャツ一枚になるまで約1時間以上要します。

その間は薪を補充しながら寒さを我慢。どうすれば最短時間で巡行運転になるかを工夫しながら。

最初は失敗が多く、何時間経っても寒いままということも頻繁に。

 

短所としては以上のようなこと。

維持することが難しくなり、もう何年も使っていないということもよくあります。

こんな素晴らしいストーブを使わないとはなんとも勿体無い話。

購入を考えておられる方は長所・短所をよく理解して是非とも設置されることを希望します。

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