猫の困ったシリーズ その2
いつもお世話になっているYさん。
可愛い猫が2匹います。
そのうちの1匹が困り者。
家によその人が来たり、何か不穏な動きあり!と判断するとすぐに大型液晶テレビの裏側に逃げ込んでしまう。
この裏側に。
このテレビは耐震対策のためにテレビボードとしっかりと固定されており、動かすことができない状態。
裏側のテレビボードの更に奥の方に潜んでしまうので、取り出すことはおろか様子を見ることもできなくなってしまう・・・。
2〜3時間立てこもってしまうことはザラにあるという。
中で吐いたりしたらどうしよう・・・。
裏全面にフタをして入れなくしよう!
そこでご相談を頂きました。
テレビの後部全面を覆うようなフタができないか?と。
現地調査を実施した結果。
部屋の角にテレビが置かれているので三角形の空間ではあるものの、かなり変形した形状。
中学校の数学の時間に習ったような、「なんやら四辺形」でした。
テレビの裏の空間に脚を伸ばして土台を作り、テレビの上端に高さを合わせてフタ。
普通に平面のフタにすると猫が乗ってしまうだけなので、乗れないようにフタに傾斜をつければという案も出ましたが、製作が難しい上にデザイン的にどうかな?
いっそのこと、収納庫に。
それなら猫が登れないくらいの高さがある収納庫はどうか?
「大容量の収納スペース」ができる上に猫の突入を完全にガードすることができる!
という事で、「なんやら四辺形」の収納庫を作ることになりました。
単純な平面のフタと違い、立体の箱になる。
各部を採寸するとこれが結構難しそう。
しかし、難しいほど製作意欲が湧きまくり!
何度も寸法を測り、正確な図面を書きました。
大きな箱を載せるので頑丈な土台を製作
使用時の重さが数10kgにもなるであろう箱を載せるためには、それなりの頑丈な土台が必要。
十分な板厚がある木材を選択して箱に合わせた形で製作しました。
初号機はちょっと失敗。
形を作って現物合わせをしたところ思わぬ障害が。
現地調査の時に見逃していたテレビの台座部。
正確な図面を書いたつもりが、台座が出っ張っていて土台の脚部に干渉して収まらない。
それならばと一旦持ち帰り、脚の取り付け位置を変更。
脚の幅を狭くして解決しました。
猫のおかげで収納庫
収納庫本体も完成。
変形している本体のため、扉の大きさも左右非対称となっています。
外形は800mm×600mmの大きさ。
かなりの収納力を発揮しそうです。
棚受け柱は可変式で、棚板の場所がどこにでも変えられます。
猫の突入防止をどうするか?という話から、思いがけず大きな収納庫を設置することになりました。
デッドスペースが収納スペースに
設置の日。
土台の失敗があったので、うまく設置することができるか心配でした。
まずは手直しした土台から。
ウンウン、ピッタリ。頭だけ出ている。設計通り。
ここにうまく本体が載るかな?
載りました〜!
土台の脚の幅が狭くなった分、重心が高いためにやはり少し不安定になってしまった。
耐震の必要性から長押と収納庫本体を耐震金具で連結すると、ガッチリと固定できました。
微動だにしない!
テレビの上の広いスペースがそのまま非常に有効な収納スペースとなりました。
後日談として、猫が登れないような高さの収納庫という考え方でしたが、よく考えると家の中で猫が登れないようなところはまずないですね。
ウチでも、どうやって登ったんや!というところから悠然と見下ろしていることがよくあります。
この高さも軽々と登ったそうです。
でもここは登ったところで、それで終わり。どこにも身を潜めるところはところはない!
仕方なく投降するしかないのであった。
今回も隙間の有効活用という、とても面白いテーマで製作をさせて頂きありがとうございました。
こんな風にちょっとした不便を解消するお手伝いをします。
何かお役に立てることがあれば、コメント欄からお問い合わせください!
よろしくお願いします。